インプラント治療

咬みやすさを基本に考えるインプラント治療

インプラント治療とは

インプラント治療は、虫歯や歯周病などで歯を失った際に行う治療のひとつです。歯を失った部分の顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を被せることで、歯の機能を回復させます。入れ歯やブリッジのように周囲の歯に負担をかけることもなく、さらに審美的で自然な仕上がりになることが特徴です。

天然歯の噛みやすさをもたらす インプラント治療+噛み合わせ治療

インプラントの力を最大限に発揮するには、咬み合わせや口腔内(顎や舌、頬など)、姿勢とのバランスをとることが重要です。単純に口腔内の咬合機能を回復するだけではなく、他の歯も含めて咬み合わせを調整することで、顎の動きが改善されて筋肉への負担も軽減されます。

結果として噛み心地も見た目も自然なものになり、他の歯にかかる負担も抑えられることから天然歯を長持ちさせることにもつながるため、人工歯根の挿入角度や深さなどと同じように噛み合わせの調整も非常に重要なのです。

さらに、よく咬めるようになることで美容や健康へのプラスの効果も期待できます。髪型や服装に気を遣ってコーディネートをするように、総合的な歯のバランスも整えることで若々しく明るく過ごせるようになるはずです。

治療例

上顎左側臼歯部にインプラントを埋入後、左右の咬合バランスと左右の咬筋(筋電図)のバランスを調べたところ左右に極端な差が現れました。赤(左):緑(右)
左上にインプラントが埋入されている為に、左側の咬筋の方がより活性している様子がわかると思います。現在、細かな噛み合わせの調整を行っています。

当院のインプラント治療

インプラント埋入の診断と埋入方法
シンプラント

患者様の顎や歯の状態を歯科用CTで分析し、シミュレーションをするためのシステムです。全てのインプラント治療の前に使用することで多角的にリスクをとらえ、対処します。

安全なインプラント埋入には、顎の神経や動脈との位置関係を把握することが非常に重要です。CT撮影を行い、シンプラントを使用してシミュレーションをし、まったく同じ場所に埋入することで精度の高い治療が実現します。

治療例

左上の前歯(一番前の歯)と左上の犬歯(糸切り歯)の間の間隔が非常に狭い為、歯の根を傷つける可能性がありました。その為にCTの3D画像上で、シュミレートを行いインプラントの埋入位置を正確に決め、そのデータと模型を分析し外科用ドリルガイド(ステント)を作製し、シュミレートした場所と同じ部位にドリリングを行いインプラントを埋入しました。

インプラントの種類

日本国内で開発されたインプラントのなかから、当院は以下3システムを選定しました。

テーパードボディ

まっすぐのストレートタイプではなく、先端に向かってわずかな角度をもたせつつ細くなっています。骨質が弱い場合でも、先端部から挿入することで、骨孔側壁を拡大・圧縮しながら挿入でき、強靱な初期固定が得られます。

クサビ嵌合

アバットメント基底部の回転防止Hexに1度のテーパーが付与されており、フィクスチャーにクサビ嵌合を(がんごう)します。これによりアバットメントが強固に固定され、アバットメントスクリューの緩みや破折を防止します。

HAコーディングテーパードスクリューベント HAとは骨や歯を形成する成分で、「ハイドロキシアパタイト」の略です。チタン製のインプラントの表面にコーティングすることで、骨と早く結合させることができます。
当院の治療方針1 「2回法を推奨しています」

インプラントには手術が1回で済む「1回法」と2回行う「2回法」があります。当院では、確実に固定させ、安定してお使いいただくために2回法を推奨しています。

1回目の手術後、約4ヶ月間にわたり、清潔な状態を保ったまま顎の骨とインプラントが固定されるのを待ちます。その間はアバットメントを装着してレジン(プラスチック)製の仮歯を装着します。

時間が経過してインプラント周辺の骨組織が固まってきたら、メタルあるいはセラミックの人工歯を入れて治療を完了させます。工程を省いて早く終えようと思えばできる部分ではあるのですが、長期にわたって問題なく使えるように安定させるため、当院ではあえて時間をかけて治療を進めています。

当院の治療方針2 「痛みに備えるために」

インプラントの手術時は麻酔を使用しますが、治療後に痛みが出ることがあります(個人差あり)。当院ではできるだけ患者様の負担を抑えるため、手術前日から抗生物質を服用してもらい、抗生物質の血中濃度が高い状態で手術に臨んでいただきます。そうすると、麻酔が切れても痛みや腫れが出にくく、治療後に鎮痛薬や頓服などを服用しなくても問題なく過ごせることが多いのです。それでも痛みや治療への不安を強く感じる方には、手術時に麻酔医の立会のもとでより行き届いた麻酔を行います(静脈内鎮静法) 。

関連する特殊な治療
オーバーデンチャー インプラントを埋め込んで入れ歯を固定させる治療法です。装用時の入れ歯のずれを防ぎつつ、入れ歯そのものは取り外して洗浄が行えます。詳しくはこちら
抜歯即時インプラント
(特に前歯部に限ります)
抜歯と同時に人工歯根を埋入するインプラント治療法です。抜歯からインプラントまでの期間を必要としないため、歯のない不便な期間がなく、治療期間を大幅に短縮できます。
静脈内鎮静法

当院で行う複数本のインプラント手術においては、麻酔医による立ち会いの下で行います。その際に行うのが静脈内鎮静法で、静脈内点滴として抗生剤・腫れ止め・痛み止め・鎮静剤を使用することで、患者様には楽な気持ちで手術を受けていただけるようになり、かつ術後の痛みや腫れを大幅に抑えることができます。

静脈内鎮静法を行った場合、手術中は睡眠時に近い状態になり、手術時のことを覚えていないという患者様が大半です。

※大きな手術の場合のみ

再生療法

人工歯根を埋め込むにあたって十分な骨量が足りない場合に行う治療です。骨量が不足している場合は状態に合わせて以下の方法を行ってからインプラント治療へと移行します。

サイナスリフト

上顎洞(サイナス)の歯ぐきを剥離し、上顎洞底(上顎)を持ち上げてできた空間に骨補填剤を注入し、骨再生を待ちます。

ソケットリフト

人工歯根挿入箇所より上顎洞底を押し上げてできた空間に骨補填剤を注入し、骨再生を待ちます。サイナスリフトに必要な歯ぐきの切開が不要で、治療後の腫れ・痛みが少ないのが特徴です。

GBR法

顎の骨が不足している部分に人工膜を装着して骨再生のスペースを確保し、骨再生を待ちます。

設備機器
歯科用CT
(Kavo 3D exam)
歯科用CTで撮影することで、レントゲンでは把握できない部分も三次元で正確に確認できるようになります。唯一このCT装置は骨密度の測定も可能です。
サージカルガイド
シンプラントによってシミュレーションを行ったインプラント埋入位置に、正確に埋入できるようにするガイド機器です。短時間で正確な手術を可能にします。
マイクロスコープ
肉眼では確認が困難な部分を拡大して見ることのできる顕微鏡です。精緻で確かな手術が可能になります。
インプラント治療 治療例

サイナスリフト(静脈内鎮静法)症例

5~6mmしか骨の高さがないので下顎の前歯の根尖の下から自家骨をとって、顆粒上に粉砕して人工骨と混ぜて左上の上顎洞底に移植をし骨の高さを増やしてから13mmのインプラントを埋入しました。術前から麻酔の先生が同行の上、静脈内に点滴をし抗生剤、消炎剤、止血剤、鎮静剤を点滴しながら手術を行いました。手術時間は約2時間かかりましたが、術中は患者さんが睡眠している状態で、次の消毒の来院時にも腫れ、痛みもほとんどない良好な結果を呈しました。

下顎位を安定させた症例(1)

奥にインプラントを入れ、歯ぎしりの力を分散した症例です。

  • H5:初診
  • H8:インプラント手術
  • H10:上の被せ装着

最初はハイブリッドレジンでしたが、歯ぎしりで割れるので、ゴールドに変更しました。自分の歯を抜かずに手術し、左右の大臼歯部で力を保持しています。現在も経過は良好です。

下顎位を安定させた症例(2)

左右上顎洞底挙上術と骨移植を行い、半年後インプラントを埋入した症例です。 (一般的にみたら総義歯で治療を行うケース)

  • H13:初診
  • H16:治療終了

下顎頤唇側骨を摘出し、顆粒上に粉砕し、上顎洞底に移植しました。両側臼歯部で噛む力を保持する部分(歯)を作ることで、残っている自分の歯の状態が安定しました。現在も良好な状態を維持できており、全体の咬合バランスも整っています。

下顎位を安定させた症例(3)

もともと上顎部分義歯で、インプラント手術が怖く、そのままであれば総入れ歯になっていた症例。です

  • H11:手術開始
  • H12:被せ終了
  • H15:途中セラミックが割れ、ゴールドへ変更。
  • H19:自分の歯が割れる。埋入手術

歯ぎしりのひどい患者様のケースです。「三叉神経痛→手術→おさまる→痛み再発」を起こした経緯があります。インプラントへの恐怖と、激しい歯ぎしりの癖により、そのままでは総義歯になるところでしたが、静脈内鎮静法で痛みを抑え、インプラント手術を実施。左右の奥歯を良好な状態に保持することで、力を分散させ、残っている自分の歯への力を軽減させたケースです。

その他の症例

平成元年に初めてのインプラント手術を行い、20年以上にわたり500本以上の実績があります。

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