治療紹介かみ合わせ

かみ合わせ

2023年1月23日

奥歯の欠損や片噛みの習慣により、右側顎関節が変異した症例

【患者様に関する情報】
・40代女性
・初診:2022年12月
・右噛みの癖があり、右の顎と首の右側にコリがある、痛みもあり
・異変に気が付いたのは5~6年前
・背景として、過去に左側の奥歯を抜歯。欠損の状態をそのままにしていたため歯がある方の右噛みが習慣化されたと考えられます

治療方針

患者様の習慣(咀嚼時の癖)や治療経歴、CT画像から下記の可能性があると判断しました。
・「以前の抜歯治療からの片噛み(5~6年前)の癖がある」ということですが、CT画像から右側の関節の外側の骨の吸収が大きく、左側内側への骨のすり減りが認められている。
長年に渡り習慣性の咀嚼側が右側であった可能性があります。
・右噛みの癖が長期間のものである場合、根本解決には長い時間が必要です。
初診時に印象を行い、すぐにスタビライゼーション(全歯接触型)のマウスピースを使用いただくことにしました。
・今後の治療計画としては、欠損である左側でも噛めるよう入れ歯とブリッジを装着予定です。左右全体が同時に噛めるような状態にし、そこから調整を重ねていきます。

CT画像

左側の歯がない状態です。この状態では左側ではうまく噛むことができません。
また左側奥歯の高さが低く、ずれが確認できます。

顎関節CT画像の矢状断面


右側顎関節の側方から見たCT画像。

左側顎関節の側方から見たCT画像。
顎関節CT画像の前頭断面

右側顎関節の正面のCT画像。関節頭外側の骨吸収がみられる

左側顎関節の正面のCT画像。
左側関節窩の内側への骨のすり減りや変形が認められる。

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